完璧主義から抜け出す方法│「できない自分」を集めるという発想

完璧主義から抜け出す方法│「できない自分」を集めるという発想

完璧主義から抜け出すためには、
できない自分を認めて「完璧への執着」を手放すことが必要です。

この記事では、私自身の経験をもとに、完璧主義から抜け出すための「できない自分を認める方法」「完璧への執着を手放す方法」をお伝えしています。

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完璧主義から抜け出す方法

完璧主義を抜け出す方法は、
「完璧への執着をあきらめること」です。

完璧主義は、「完全無欠でいたい」「失敗したくない」「ちゃんとしていたい」と強く思っていること。

それはあらゆる行動や考えの土台にもなっていて、執着にも近いものです。

完璧主義から抜け出すには、

完璧には無理がある

と、心の底から納得してあきらめる必要があります。

完璧をあきらめる方法

完璧をあきらめるには、「完璧でいられないこと」の証拠を集めていく方法が有効です。

私もそうでしたが、完璧主義の人は、

頭で「完璧なんて無理」と分かっていても、心で「でもちゃんとしていたい」「失敗したくない」と感じていることが多くあります。

あきらめるには、頭ではなく心納得する必要があります。

そのために、

「自分が完璧でいられない実例」つまり、「できない自分」を集めて、自分の反論の余地が出ないくらい「完璧は無理なことだ」と証明していくのです。

「できない自分」を集める方法

完璧でいられないことの証拠になる「できない自分」の集め方は、

無理している自分を発見する
「無理」を裏付ける証拠をGET

この2ステップです。

無理している自分を発見する

体の悲鳴に耳を澄ませる

心と体はつながっていて、心が疲弊している時、体にも何かしらの影響が出ます。

不安や恐怖を感じると、自律神経系が興奮し、動悸、息苦しさ、血圧上昇、発汗、口渇、肩こりなど種々の身体症状や不快感が現れる。

こころの耳 No.5 身体症状に着目したストレス反応

つまり、身体症状は、心が無理をしているサインです。

体のサインを見つめて、きっかけを考えると、無理している自分に気づくことができます。

私の場合、ある時期に、不眠や、夜中飛び上がって起きて眠れなくなるなど、睡眠障害が続いた経験があります。

他にも、汗をぐっしょりかいたり、頭がズーンと重くなったり。

落ち着いた頃、症状が出たきっかけを考え、

〇初対面の人と接する機会が多いタイミングで睡眠障害が出ていた

〇初めての企業に訪問するときは いつも汗が止まらない、
終わった後頭が重くなる


〇親しくない人と雑談をしようとすると頭が働かなくなる

と整理しました。

体の悲鳴が出ていたイコール、そのきっかけとなった場面で自分が無理をしていた、と気づくことができました。

心とつながる体の悲鳴の例

次のような症状があるときは心が無理しているサインかもしれません。

もし、これまでに症状が出たことがあれば、どうしてそうなったのかを振り返ると、そこに無理している自分がいる可能性があります。

  • 不眠
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 腰痛
  • 腹痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢・便秘
  • 疲労・倦怠感
  • 過覚醒

参考:こころの耳

このほかにも、

動悸や汗がたくさん出る頭がうまく働かない文字が読めなくなるなどのサインも考えられます。

「やりたい」「ありたい」を言葉にする

完璧主義の人は、達成の難しい高い目標を設定しがちです。

設定した目標が自分にとって無理があるとき、その目標を言葉にしてみると、違和感があります。

たとえば私の場合、

「事業所の見学者には笑顔で接して最初に趣味の話を絶対聞き出したい」

という考えがありました。

上司の見学者対応がそのような形であったことや、福祉という仕事柄「笑顔でなければならない」と思っていたことが背景にあったと思います。

でも、これを何気なく人に話した時に、違和感がありました。

「え?本当に?できるかな?」と疑問や焦り、不安が浮かんだんです。

結果的に私は人当たり良く接するよりも冷静に接する方が得意で、

上司と同じように振舞おうとしても無理があることに気づけました。

言葉にしてみて、引っかかりが自分の心に浮かんだとき、そこには「無理」が隠れているかもしれません。

「無理」を裏付ける証拠をGET

今無理しているかもしれないと仮説が立ったら、次は立証していきます。

そのためには、自分の気質を理解することが必要です。

変えられないもともとの自分の気質を知ると、

「今無理をしていること」が「頑張れば変えられること」ではなく、

気質上そもそも難しいことなんだ

と納得できるようになります。

「ちゃんとやらないと」など、完璧主義の思考が出そうになった時も、ここで集める証拠がお守りになってくれますよ。

思春期の振り返りをする

思春期の出来事には、自分のもともとの性格が色濃く反映されています。

記憶に残っていることを書き出していくと、

自分が苦手だったこと、どんなときにマイナスな感情が生まれやすいのかに気づけます。

そして、今苦手なこととリンクして、「これは昔から苦手だったんだな、よくがんばってきたな」と自分を認めてあげられます。

ちなみに、私も経験を書き出したことがあって、そこには今の自分の行動の源泉がたくさんありました。

この性格の子が大人になったとしても、今自分がやろうとしている「笑顔で人と接して盛り上げる」なんてことできるはずないよな。

と客観的に自分の不得意を捉えることができて、心が軽くなったので、オススメの方法です。

気質を知る検査をする

もともと変えられない気質を知るときには、検査も有効です。

能力、性格、興味、価値観検査など色々な検査があります。

私は能力検査である「WAIS-IV」を受けたことがありますが、

その結果から、「空間把握」が人よりも苦手であると結果が出て、もともとなんとなく「これ苦手かも」と感じていた部分の確証を得ることができました。

確証を得ると、「苦手なんだからやろうとしなくてよいことじゃん」と思えるようになります。

こうした検査を活用して、自分の気質を理解していくこともおすすめです。

「完璧なんて無理」と認める

ここまで証拠を集めて、最終的に、
こう思えたらゴールです。

昔からそうだったじゃん。そりゃ無理だわ。よくがんばってたな。私には全部できるようになるとか、失敗なくとか無理無理。できないことがあるんだもん。

こう思えたら、言葉に出して、完璧は無理なんだと開き直ると心が軽くなりますよ。

余談ですが、私の場合はこんな風に思いました。

「めちゃくちゃ人見知りだったじゃん。そりゃ人とすごい笑顔で接するとか、初対面で仲良くなるとか無理無理。なんでやろうとしてたんだろう?私にできるわけないじゃん。冷静さを売りにしていこう。」

苦手がある自分と向き合うことで、少しずつ完璧でいようとする考えを手放して、自分のできることに目を向けられるようになっていくはずです。

おわりに

今回は完璧主義を抜け出す具体的な方法をシェアしていきました。

できない自分を認めるのは、とても辛く時間もかかる作業ですが、しっかり自分と向き合うと身軽になることができます。

等身大の自分を認めるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

著者プロフィール
この記事を書いた人

ひとや仕事のことを知りたい1993年生まれ。発達障害のひとたちと関わる仕事をしている。好きな言葉は「適材適所」。

働きづらさ・生きづらさを改善する方法を毎日考えています。自分らしく生きていく方法を共有できればと思いブログを開設しました。

保有資格:国家資格キャリアコンサルタント/JADP認定メンタル心理カウンセラー/発達障害学習支援シニアサポーター

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