みなさんこんにちは!ひとことラボの管理人・萌仔です。
コミュニケーション能力という言葉が聞かれるようになってかなり経ちました。少し前には、「コミュ障」や「コミュ力」などの言葉も流行りましたね。
「コミュニケーションに苦手意識があるけど、仕事をしていくにはコミュニケーションは避けられないしどうしたら良い分からない…」「できるならコミュニケーションの少ない仕事に就きたい」と考える人は多いのではないでしょうか。
この記事では、仕事上のコミュニケーションが苦手と感じる人に向けて、その理由や、向いている仕事、克服方法を紹介しています。向いている仕事をすぐに知りたい方は、【コミュニケーションが苦手な人に向いている仕事とは? 】まで飛んで読むことをおススメします。
どうして仕事上のコミュニケーションが苦手なのか?
まずは、仕事上のコミュニケーションが苦手な理由について解説していきます。
考えを言葉にすることが苦手だから
思っていることをうまく言語化できないと、なかなか考えていることが伝わらず、やきもきしますよね。自分が伝えたかった内容と全然違う解釈をされてしまうこともあると思います。
私もこういう経験をよくしているのですが、考えを上手に言葉にできたときはスッキリしてコミュニケーションを取るのも億劫ではなくなります。反対に、全然うまく言葉にできないとモヤモヤがたまって誰かと関わるのがめんどくさくなってしまいます。この経験が積み重なって、「自分はコミュニケーションが苦手なんだ」という自分像ができあがっていくのではないでしょうか。
「ちゃんとした言葉で話さないと」と思うから
職場では、敬語を使って話す必要があります。自分の言葉遣いに自信がなくて、「ちゃんとした敬語を使わないと」という意識が働くと、言葉が出づらくなることがあります。
特に、自分の要望を伝えるときは、敬語を使うのが難しくなる傾向があると思います。
たとえば、書類の確認が想定よりも遅れていて、早く確認してほしいとお願いするとき。
丁寧語であれば、「書類の確認を早めにお願いできますか。」と伝えられますが、敬語になると、「書類をご確認いただくタイミングを早めてくださると助かります」と、「ご」や「いただく」、「くださる」を使う必要がでてきます。
あれっ、このときは「いただく」で良かったんだっけ?「ご」を付けるの?「お」を付けるの?など、いろいろと考えてしまって、言葉が詰まりコミュニケーションがうまくできないと感じる人も多いのではないでしょうか。
相手の気持ちを想像しすぎるから
周りの人の気持ちを想像できる人も、コミュニケーションが苦手な可能性があります。
たとえば、後輩がPCの操作方法が分からなくて困っているとき、あなただったらどう思いますか?
相手の気持ちを想像しすぎると、「教えてあげた方が良いかな」のほかに、「でも成長機会をうばうことになるかもしれないし」「自分で調べる予定があるかもしれないし」「私に教えられたらいやかもしれないし」などなど、色んな考えが頭に浮かんできます。結果、想像上の相手の気持ちにがんじがらめになって、何も行動に移すことができなくなるのです。
他にも、上司に相談したいことがあったとき、真顔の上司を見て、「今日は機嫌が悪いかもしれない」「忙しそうだから話しかけたらまずいかな…」「相談しても後にしてと言われるかも」と、これまた色々想像します。想像すると、上司に話しかけるのが怖くなってしまい、タイミングがつかめず、結果的に話しかけることができなくなるのではないでしょうか。
相手の反応を気にしすぎるから
誰かと話した時に、相手の反応の影響を受けやすいと、コミュニケーションをとるのが怖くなると思います。
たとえば、有給申請をしたくて、それを上司に伝えたとします。上司からチクリと、「みんな有給とってないけどね」と言われたときに、どう感じますか?もし、否定された、傷つけられた、攻撃されたと感じるなら、コミュニケーションをとることへのハードルがすごく高くなると思います。
コミュニケーションは誰かと関わることですから、相手の反応ありきです。相手の反応に影響を受けやすいと、傷つきたくないという気持ちが働いて、コミュニケーションをとることがとてもハードルの高いものになってしまいます。
コミュニケーションが苦手な人に向いている仕事とは?
それでは、コミュニケーションが苦手な人にはどんな仕事が向いているのでしょうか?
いくつか紹介していきますが、前提として、「コミュニケーション力を上げるよりもできることを活かす」ことが大切です。
もちろん、仕事上最低限必要なコミュニケーション力(あいさつや報連相など)はありますが、それ以上のコミュニケーション力を身につけようとすると、無理が生じてストレスが大きくなります。
自分は何ができるのか、得意なのかを見極めて、その「できる」を伸ばす・活かす方向で仕事探しをすると、働きやすくなるでしょう。
他者とのかかわりよりも情報の管理能力が重視される仕事
円滑な仕事をするために必要な能力として、アタッチメントスキル(関係性構築)とタスクスキル(管理能力)があります。
アタッチメントスキルは、同僚や上司、部下との関係性を築くコミュニケーションやチーム作りで発揮され、タスクスキルは情報の整理や進捗管理で活かせます。どちらもできるに超したことはないのですが、人それぞれ得意・不得意あるため、得意な方を活かしていくのも大切です。
コミュニケーションが苦手な人は、関係性を築く力よりも、進捗を管理したり情報を整理したりする力を伸ばし、その力を活かせる仕事に就く方が働きやすくなるでしょう。
たとえばこんな仕事があります。
- 福祉施設管理者(営業数値の管理、業務進捗の管理 など)
- データサイエンティスト(積み上げられたデータの分析、業務の効率化 など)
- 図書館司書(本の収集・整理、貸出 など)
コツコツと積み上げていく仕事
コミュニケーションが苦手だけどコツコツ何かを積み上げていくのは得意という人は、地道に努力することが成果につながる仕事を選ぶと、少し楽になるかもしれません。
コミュニケーションが苦手でも、努力をして成果を出せば、自分を認められたり、他者から評価されたりする可能性があります。コツコツと頑張れるところを磨いて、それが求められる仕事に就くことで、コミュニケーションが苦手な自分を責めることなく働き続けることができるのではないでしょうか。
たとえばこんな仕事があります。
- ライティング(求人制作、ブログ作成 など)
- 図書館司書(本の収集・整理、貸出 など)
- データ入力/データ分析(顧客情報の入力・分析、PDF資料の修正 など)
- 倉庫内作業(ピッキング、梱包、組み立て など)
ちなみに…
よく、コミュニケーションが苦手な人に向いている仕事としてプログラマーが挙げられますが、顧客への説明や営業担当との連携など、意外と難しいコミュニケーションが多い職種です。この仕事ではどんなコミュニケーションが発生しそうか?という視点で仕事を選ぶことも大切ですね。
テキストコミュニケーションの多い仕事
昨今は、チャットツールを使って仕事を進める会社も増えてきました。
コロナ禍で一気に在宅勤務が増えて、会話をしなくてもリアルタイムに報連相ができるテキストコミュニケーションが活用されるようになってきていますね。
テキストを使うと、対面でコミュニケーションを取るよりも楽になる場合があります。相手の反応を過度に気にしなくてよくなったり、何度も書いては消してと推敲できる、正しい言葉遣いを調べながら書けるのがテキストコミュニケーションの良いところです。
コミュニケーションが苦手でも、文章を書くのは得意という方も多いのではないかと思います。
そういう方は、チャットツールが導入されていてテキストコミュニケーションが活発に行われている職場に就職すると働きやすくなるでしょう。
たとえばこんな仕事があります。
- 総務(スケジュール管理、資料作成、備品管理 など)
- データエンジニア(データの分析、加工 など)
- 人事労務(勤怠管理、入退職手続き など)
- ライティング(求人制作、ブログ作成 など)
守るべきルールがはっきりしている仕事
「守るべきルールが明確だと安心する」というコミュニケーションが苦手な方も多いのではないでしょうか。コミュニケーションは非常にあいまいなもので、その場その場で手探りで関わっていく必要があります。それに疲れてしまうのです。
何を守ればよいのか、確認すればよいのかがハッキリしていると、やることが明確で迷うことが少なくなります。作業の性質として、ルールをきっちり守ることが重要視されたり、作業内容が具体的になっていたりする職種を選ぶと、ストレスが大きくなることなく働けるようになるはずです。
たとえばこんな仕事があります。
- 内部監査
- セキュリティエキスパート(コンピューターやネットワークの監査担当 など)
- コンプライアンス推進担当
- 倉庫内作業(ピッキング、梱包、組み立て など)
じっくり考える時間のある仕事
コミュニケーションが苦手な人は、すぐに言葉が出てこないけれど、じっくり考えれば自分なりの考えや答えが出てくる場合も多いです。また、準備をする時間があると、自信をもってコミュニケーションがとれるという方もいると思います。
そのため、その場その場で即座な対応が求められるような仕事ではなく、じっくり考える時間が設けられる仕事の方が働きやすくなるのではないでしょうか。
たとえばこんな仕事があります。
- データエンジニア(データの分析、加工 など)
- 企画、運営(イベント企画、商品開発 など)
- ライティング(求人制作、ブログ作成 など)
私が試した、仕事で使えるコミュニケーションのコツ
できるだけ自分のできることを活かせる仕事に就くことが大切なのですが、「最低限このコミュニケーションスキルは身につけておいた方が良いよね!」というものもあります。
最後に、私が実際に仕事でやってみて効果を感じた仕事上のコミュニケーションのコツをご紹介していきます。
「正しい言葉」にとらわれすぎない
「この敬語って合っているのかな?」「言葉遣い変じゃないかな…」と考え始めると、なかなかコミュニケーションを取りづらくなると思います。
正しい敬語や言葉遣いももちろん大切ですが、それ以上に、内容が伝わることが大切ということを身をもって実感しています。
余程言葉遣いが荒い(「~じゃねぇ」とか「やべー」とか…)のであれば修正する必要はありますが、謙譲語が尊敬語になってしまう、尊敬語が分からなくて丁寧語になってしまう、は、気にしすぎなくてよいのではないかと思います。
それよりも、言葉遣いを気にして話せないことで内容が伝わらず仕事が進まなくなる方が自分にとっても相手にとってもいまいちです。
おそらく、コミュニケーションに苦手意識がある人は、「言葉遣いを気にしなくてよい」と言われても最低限気にしてしまうのではないでしょうか。最低限気を付けられているのだから、それ以上は気にせずに、堂々と自分の言葉で立ち向かっていけるとコミュニケーションのハードルが下がるのではないかと思います。
相手の気持ちを想像しても意味がないと思う
相手が考えていることは本人しか分からない、自分が言ったことをどう解釈するかは相手次第と考えることです。
メンタルや体調がよくない時は、人の反応に過敏になって必要以上に相手の気持ちを想像して傷つきがちです。そんなときは、相手と自分を切り離して考えます。
「自分がいま話しかけたとして、それを迷惑に思われるかどうかは分からない。想像しても分からないんだから、とりあえず言ってみよう」
こんなふうに考えてみると、不思議と行動を起こしやすくなります。
ただ、すぐにこう考えられるようになるのは難しいので、ある程度トレーニングすることが必要です。私も考え方を学んで実践できるようになるまでには、1年くらいかかりました。日々意識することで、いつの間にか自然とこの考えが頭に浮かぶようになっていきます。
まずは、つい相手の気持ちを想像して行動を起こしづらくなったときに「いかんいかん、相手の気持ちは相手次第!想像しても意味なし!」と自分にツッコミを入れるところから始めることをおススメします!
報連相の仕方を学ぶ
実践的なスキルを勉強することも大切です。
仕事のコミュニケーションは雑談と違い、ある程度型が決まっている部分もあります。
「こう伝えれば大体の人が分かりやすいですよ」という伝え方ですね。特に、【報・連・相】は型を学んで当てはめてしまうことをおススメします。
報連相の鉄則は、結論から伝えることです。結論というと少し曖昧なので、ここでは「概要を先に伝えること」とします。人は、何について言われているのかが分からないと非常にストレスを感じます。仕事で忙しいときはなおさらです。いつも忙しそうな上司や同僚に話しかけるときは、概要から伝えるように意識しましょう。
概要を先に伝えるためのステップ!
- 自分が話したいことを箇条書きで紙に書き出す
- 書き出した中から、相手に求めることを抜き出す
※相手に求めることは、「確認してほしい」「確認したい」「相談したい」「分かっていてほしい」の形になることが多い - 書き出した中から、伝えたいことの概要を考える
※概要は、「〇〇について」の形になる。大まかで良い。「A社の見積もりの件」や「Bさんからメールが来ている懇親会の件」など。 - 書き出した内容を持って、「〇〇について~してほしいことがあるのですが、今お時間よろしいでしょうか」と伝える
そして、概要を伝えたら具体的な内容に入っていくのですが、ここで大事なのは、あらかじめまとめておくことです。まとまっていない状態で話があちらこちらに飛んでいくと、相手もどこに着目して話を聴いたら良いのかが分かりません。報連相は相手に伝わることが大切なので、分かりやすくまとめてから伝えることを心がけることをおススメします。
メモのまとめ方
- 自分が話したいことを箇条書きで紙に書き出す
- 書き出した中から、上司に伝える必要性があるものに丸を付ける
- 丸を付けたものをPREP法で組み立てる
※PREP法:結論→理由→具体例→結論 - メモを見ながら上司へ報連相する
最後に、報連相をした後は、メールやチャットを使って文章でも同じ内容を伝えておくと安心です。
特に期限などの日付や金額がからむ報連相の内容は、念のため文章でも残しておきましょう。
文章に残すことで相手にも分かりやすいですし、自分も伝えたか伝えていないか分からなくなることがありません。ここまですると、すごく安心できますよ。
アサーティブコミュニケーションを意識する
自分の気持ちと相手の気持ちのバランスを取りながらコミュニケーションを取ることも大切です。
仕事をしていると、相手に配慮することに疲れたり、ストレスを抱えたりして、つい言いすぎてしまうこともあると思います。
反対に、伝えたい意見があるのに相手の顔色をうかがって言えなかったり、間違った意見なんじゃないかと気にして伝えづらかったりすることもあるでしょう。
でも、自分の意見をはっきり伝えないといけない場面もあるし、相手に伝わるように伝え方を工夫しなければならないこともあります。なかなか難しいですが、自分も相手も尊重しながらコミュニケーションを取る(アサーティブコミュニケーション)ように意識することで少しずつコミュニケーションを取りやすくなってくるのではないかと思います。
前提として意識すること
- 「相手には相手の意見がある」ことを念頭に置く
- 「自分の意見を相手が受け入れるかは相手次第」と思う
それは分かっているけど実践できないんだよーと悩んでいる方も多いのではないかと想像します。
実際に私がそうでした。知識としては、人に教えるほど知っているのに、ストレスを抱えているとつい感情的にものを言ってしまったり、弱っているときは伝えないといけないことがあってもなかなか言えなかったりしていました。
今もパーフェクトにできているとは言いづらいですが、それでも、昔よりは大分マシになったと自負しています。私がアサーティブコミュニケーションを習得した方法を共有します。
アサーティブコミュニケーションを習得する方法
- 「伝えるべき」と分かっている時点で何も考えずに伝える
→荒療治的な方法ですが、考えすぎないのもポイントのひとつです。伝えないと仕事が進まないことや、自分以外にも不利益が出ることであれば、考える前に伝える!の実践をしていきましょう。 - 相手の意見をたくさん聴く
→「相手には相手の意見がある」と頭で分かっていても、心が理解するのは難しいです。体感することで自分と違う意見がたくさんあると本当の意味で理解することができます。 - 文章ツールを活用する
→口頭で伝えることが難しければ、チャットやメール、付箋を活用するのはどうでしょうか?伝えるハードルがぐんっと下がると思います。 - 言葉を工夫する
→同じことを伝えるにしても、どういう表現をするかで相手の受け取り方が変わります。例えば、してほしくないことがあるとして、「~してほしくない」とそのまま伝えるのではなく、反対にしてほしいことを考えて、「~じゃなくて××をしてくれたらうれしい」と伝える感じです。少し言い方を変えるだけで自分も言いやすくなりますし、相手も尊重されている気持ちになるのではないでしょうか。
まとめ
コミュニケーションは、働くうえで避けて通れないものです。それが分かっていても、苦手なことをやらないといけないのは辛いものがありますよね。どんなコミュニケーションであれば比較的できるのかを知って、それに合わせて環境を選ぶことも、楽しく生きる上で大切なことです。
今回ご紹介した職種やコミュニケーションのコツを改めてまとめておきますね。できるところからぜひぜひ取り入れてみてください!
【コミュニケーションが苦手な人に向いている仕事】
【コミュニケーションのコツ】
この記事の内容を意識することで働きづらさの解消につながっていたらうれしいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました!