最近イライラしやすくなった…その理由と私がやってみたイライラを減らす方法について

最近イライラしやすくなった…その理由とイライラを減らす方法について

こんにちは!ひとのことラボ管理人の萌仔です。

今回は、「大人になってからイライラすることが増えた」方に向けて、イライラの理由や対処法について書いていきたいと思います。

私は社会人になってから10年くらい経ちますが、「昔はこんなにイライラしなかったのに、気づいたら毎日のようにイライラしてる…」と思うときがあります。昔は気にならなかった小さなことが目についてイライラにつながってしまったり…。

こうしたイライラが積み重なると、心も頭も体も疲れてしまいます。
イライラが過剰になる前に、イライラの理由を知って、少しずつ減らしていきましょう。

  • 「最近イライラして仕方がない」
  • 「昔はイライラしなかったのに最近は頻度が高い」
  • 「小さなことでイライラしている自分が嫌になる」

このような方は、ぜひご一読ください。

イライラしやすくなった理由について

まずは、「どうして昔はイライラしなかったのに最近イライラするんだろう?」という疑問について考えていきます。

待ったり、長時間何かをすることがめんどうになってきているから

みなさんは、動画を観るとき、CMを待てますか?
また、2時間ある映画を一本見続けることはできますか?

最近ではお金を払えばCMを観ないで済むようになるなど、「できるだけ待たせない仕組み」を提供しているサービスも多いです。

昔は、テレビでCMをやっているのは当たり前だったし、スマホが普及する前は答えが知りたくても調べられないから自分で考えるなど、遠回りをすることも自然とできていたと思います。
でもスマホが普及したことや、すぐに消費できるエンタメが増えたことで、どんどん待つのが苦手になったという人も少なくないのではないでしょうか。CMが煩わしかったり、1時間きっちりテレビの前に張り付いていることができなくてテレビと疎遠になっている人も私の周りにたくさんいます。

こうした、「待てない」「我慢できない」心理状況にあると、いざ待たないとどうしようもないときにイライラしたり、動きが遅い人に対して腹が立ったりするかもしれません。
目まぐるしく色んな事が進んでいく社会にいるからこそ、イライラする機会が増えているのではないでしょうか。

「〇〇べき」「大切にしたいもの」「ゆずれないもの」がハッキリしてきたから

大人になるにつれて、自分が大切にしたいものやゆずれないものがはっきりしてきます。
よく言えば、自分軸が明確になり、悪く言えば、考えが凝り固まっていきます。
この「大切にしたいもの」「ゆずれないもの」が「〇〇すべき」という考え方につながると、その「〇〇すべき」にそぐわない出来事に遭遇したときにイライラが生じやすくなります。

キツネちゃんとサメ君の例で説明していきますね。

【キツネちゃんは、恋人のサメ君が遊びに行くときいつも連絡なしで夜遅く帰ってくることにモヤモヤ、イライラしている】

キツネちゃん「なんでサメ君はいつも連絡をしないの?連絡さえくれれば、安心できるし別に怒らないのに…。なんで何回も言っているのに変わってくれないんだろう。一緒に住んでるんだから、遅くなるなら連絡するべきでしょ」

サメ君「キツネちゃんはすぐ怒るなぁ。に遊びに行っているだけなんだから連絡は必要ないでしょ。危ない目にあっているわけでもないし…。何かあれば連絡するから、連絡がないってことは大丈夫な証拠だと思ってほしい。」

このように、サメ君とキツネちゃんの考え方は違います。
キツネちゃんは、「遅くなるなら連絡するべき」という考えを持っていますが、サメ君にはそれを理解してもらえません。自分が大切にしている「〇〇べき」という価値観が満たされない状況に、キツネちゃんは不満を感じてイライラしています。

上の例は、自分 対 相手の「〇〇べき」のちがいにより引き起こされるイライラですが、この「〇〇」べき」は自分や物に向けられることもあります。

  • 自炊は毎日すべき
  • 電車は時間通りにくるべき
  • 自動ドアはすぐに開くべき

などなど…。
この「〇〇べき」の範囲が広かったり対象が多かったりすればするほど、怒りの頻度が上がっていくのです。

昔は柔軟に変えられていた「~べき」も、経験を重ねるにつれて自分の中で固まっていきます。
これは悪いことではなく、むしろ軸がはっきりしていくという良い面もありますが、行き過ぎるとイライラやモヤモヤの原因になってしまうかもしれません。

自分とはちがう価値観を持つ人と関わるようになったから

小さなころは、自然に自分と趣味や価値観が合う人と仲良くなりやすく、その人たちとだけ接していても特に不自由なく過ごせます。
それが、社会に出ると、自分と違う考え方の人と仕事をする必要が出てくるし、意見をすり合わせないと進まない場面も多くなります。

自分とはちがう価値観を持つ人と接すると、それだけ「えっ、どうしてそんな考え方をするの?」「ん?どうして気づかないんだろう?」など、【自分との違い】を大きく感じて、気になるところが増えていくでしょう。

たとえば、慎重派の人が楽観的な人と仕事をした時に、その違いを大きく感じる可能性があります。

パンダさんは、それまで、学生時代はまわりも慎重な人が多くて、すぐ行動に移すというよりも考えてから行動するパターンがほとんどで、それに慣れていました。

仕事を始めてからも、パンダさんの慎重な気質は変わらず、たとえば書類を提出するときも、3回くらい誤字脱字チェックをしてから提出するようにしていました。ある日、同期のウサギさんが書類を提出してくれたときに、誤字があるのを発見。ウサギさんに確認したか聞いてみると、「1回確認したけど見逃しちゃったみたい」とのこと。パンダさんはそれまで慎重に確認する人とばかり付き合ってきたので、ウサギさんのこの考え方がなかなか受け入れづらく、モヤモヤにつながってしまうのです。

こうした、自分とは違う考え方・価値観を持っている人と接する必要が出てきたことも、イライラする場面が増えたひとつの要因かもしれません。

イライラを止めて心の余裕を取り戻す方法

イライラしやすい状況を変えるために必要なことって何でしょうか?
実践しやすい方法をお伝えしていきます。

自分を取り戻すためには、生活リズムを整えることから始める

イライラしやすくなっているときって、自分の身の回りのことがどうでもよくなって生活もすさみがちになるのではないでしょうか。

私も「なんか最近イライラするなー」と感じるときは、家事がおろそかになって家の中が荒れ放題になっていることが多いです。

そんな中で、心に余裕を持つために最初に手を付けるべきは、「生活リズムを整えること」と気がつきました。

生活リズムを整えるって?

  • 就寝・起床時間を一定にする
  • 野菜・お肉orお魚・ごはんorパンor麺のすべてを一食の中に取り入れる
  • お菓子やジュースを減らす
  • 帰宅したらまずシャワーを浴びる
  • 翌日の洋服・持ち物を用意してから寝る

一定のリズムで生活を送れていないと、だんだん心が荒んでいきます。
「あれもしていない、これもしていない」と気になる部分も増えていき、その小さな「モヤッと」がたまって、感情を自分の中で抱えきれなくなり、「イライラ」につながってしまうのです。
(ちなみに、アンガーマネジメントの世界では、「モヤッと」を一次感情、「イライラ」を二次感情と呼んでいます)

また、生活リズムを整えると、体の調子が良くなっていきますよね。まずは体を整えないと心は整っていかないはずです。体が整って、やっと心に目を向けられるようになります。

最初は生活リズムを整えるのが大変だと思います。面倒くさくて、ついスマホに逃げてしまうこともあるでしょう。最初の一歩(起きるときとか、家事をするときとか)は、「よぉ~し、やるかぁ!」と気合を入れる必要があるので、スイッチが入るための方法を持っておくと比較的楽に気合を入れることができます。たとえば、私の場合、ラジオをつけることでゴロゴロから抜け出すことができています。

イライラしやすいな、余裕がないなと感じたときは、アレコレするよりも、まずは基本的な生活リズムを整えるところからはじめるのがおすすめです。

「~べき」と向き合う

アンガーマネジメントの世界では、怒りの正体は「〇〇べき」にあると言われています。
この怒りの正体である「〇〇べき」と向き合うことで、イライラを減らすことにつながります。

そのため、このような怒りの正体「〇〇べき」の範囲を広げることで、少しずつイライラする対象を減らしていくことができます

〇〇べきの範囲を広げる方法

  1. 自分の「〇〇べき」を書き出す
  2. 「〇〇べき」のマックス厳しい~マックスゆるいまでの考え方を書き出す
  3. 今の自分はどこに当てはまるのか、どこまでならゆるめられるのかを決める
  4. 新しい考え方を自分に納得させる
    (自分以外の人に迷惑がかかっている?それをして物理的な被害はある?ずっと続くこと?一瞬だけでは? など自分に質問すると納得しやすい!)
  5. 同じことが起きたときに、ゆるめた考え方を思い出すことを繰り返していく
図:〇〇べきの範囲を広げる方法

今よりもゆるい考え方を意識するタイミングを増やしていくと、いつの間にかその思考が定着して自分の考え方となっていくはずです。体づくりや勉強と一緒で、思考を変えるのためにもトレーニングが必要です!

変えられるものに目を向けて変えていく

世の中には、変えられるものと変えられないものがありますよね。
たとえば、悪天候は変えられないけど、悪天候に対して「家でゆっくりできる」と捉えるか「外に出られなくて悲しい」と捉えるかは、個人の自由で変えられます。

変えられないものを変えようとすると、物理的にうまくいかなくてイライラがたまっていきます。

天候の話は極端な例ですが、「自分」や「他者」についても変えるのが難しい部分はあるのではないでしょうか。たとえば、「忘れやすい自分」については、工夫はできるかもしれないけど根本的に変えることはなかなか難しいです。何回も同じ失敗を繰り返していることはだれにでもあると思います。
他者を変えるのはもっと大変です。「自由が好きな相手」にルールを守ることを求めても、相手が自分で変わろうと思わないと守ってもらうことは至難の業になると思います。

一方で、「環境」は自分の頑張りしだいで変えることができます。
人間関係など他者がからむことは難しいですが、「仕事の仕組み」や「家庭の細かな家事」はやり方を変えられます。

変えられない、もしくは、変えることが難しい「自分」や「相手」に責任を求めて変わることを願うよりも、変えやすい「環境」に目を向けること方が、ストレス少なくイライラも減っていくのではないでしょうか。

たとえば、職場だとこんな風に仕組みを変えられます。

  • 何度伝えても忘れてしまう同僚にイライラ
    Googleカレンダーを導入し、タスク管理が簡単にできるようにした
    →タスクの抜け漏れが解消された!
  • 書類の仕分け・ファイリング作業が多くてイライラ
    ファイリングしてほしい書類を種類ごとに入れるボックスを作成
    →仕分け作業が削減!ファイリング作業も効率化につながり、イライラも減少!
  • 電話応対がひとりに偏っていてイライラ
    日替わりの担当制にして、だれもが目にするところに担当が分かるマグネットを張り付けた
    →担当の人が電話応対をするため電話に出る間のタイムロス削減、イライラも減少!
図:職場の仕組みを変える例

続いて、家庭編です。

家庭だと、こんな風に仕組みを変えられます。

  • 洗濯物を畳んで各自の部屋にもっていく必要があった。疲れているときは、「なんで自分たちで持って行ってくれないの?」とイライラすることもあった。
  • そこで仕組みをチェンジ!
  • 畳んだ洗濯物を入れるかごを作って、そこから各自自分の洗濯物を持っていくようにした。
  • 人の洗濯物を自分が運んでいるという状況そのものがなくなり、イライラも減少した。
図:家庭の仕組みを変える例

このように環境を変えることでイライラが解消されることも多いです。

イライラすることが多いなーと思ったときは、「今の仕事の仕組みを変えて快適に過ごせる方法はないかな?」「相手にしてほしい行動をしてもらうためにどんな仕組みがあればいいんだろう?」と考えてみると、仕組みを変えてイライラの解消につなげることができるかもしれません。

まとめ

今回は最近イライラしやすくなった理由と、イライラを減らす方法について解説していきました。
ここまでの内容を簡単にまとめておきます。

【イライラしやすくなった理由】

【イライラを減らす方法】

最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が少しでもイライラの解消につながっていたらうれしいです!

著者プロフィール
この記事を書いた人

ひとのことを知りたい1993年生まれ。発達障害のひとたちと関わる仕事をしている。

生きづらさとの向き合い方を毎日考えています。自分とうまく付き合うための方法を共有できればと思いブログを開設しました。

保有資格:JADP認定メンタル心理カウンセラー/発達障害学習支援シニアサポーター

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